木賃(読み)キチン

デジタル大辞泉 「木賃」の意味・読み・例文・類語

き‐ちん【木賃】

素泊まりの客が、煮炊きなどのための薪代まきだいとして宿に支払う金銭木銭きせん
木賃宿」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「木賃」の意味・読み・例文・類語

き‐ちん【木賃】

  1. 〘 名詞 〙 ( 薪(たきぎ)代金の意から )
  2. 木賃宿で、泊まり客が自分で持ってきた米などの食糧を煮炊きするために支払う薪の代金。すなわち、木賃宿の宿泊代金。木銭(きせん)
    1. [初出の実例]「かやもつらざるかりふしの宿 木ちんさへもたねば月をあかしにて」(出典:俳諧・望一千句(1649)三)
  3. きちんどまり(木賃泊)」「きちんやど(木賃宿)」の略。
    1. [初出の実例]「太鼓たたきに階子のぼるか〈野水〉 ころころと寐たる木賃の草枕〈荷兮〉」(出典:俳諧・曠野(1689)員外)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android