コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

木賃宿 きちんやど

6件 の用語解説(木賃宿の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

木賃宿
きちんやど

木銭宿ともいう。宿泊代金が薪水の費用のみであった頃の旅宿の呼称。慶長 19 (1614) 年の令には,「旅人駅家に投じてその柴薪を用うれば,木賃鐚銭三文を出し…」というのがある。野宿から旅籠 (はたご) に移る過渡期の宿泊所で,鎌倉時代に生れた。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

きちん‐やど【木賃宿】

江戸時代、木賃1を取り旅人に自炊させて泊めた宿屋。食事付きの旅籠(はたご)に対していう。木銭宿。
一般に、粗末な安宿。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

木賃宿【きちんやど】

近世に盛行した休泊所で,木賃すなわち燃料費のみを支払って自炊する仕組みの安宿をいう。のち米を携行する不便を省いた木賃米代宿泊制もできたが,交通量の増大とともに飲食を供し入浴させる旅籠(はたご)が現れた。
→関連項目放浪記

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

きちんやど【木賃宿】

古代から近代にかけて,旅行者が携帯した米または干飯(ほしいい)を炊(かし)ぐための薪代を受け取って,宿泊させた宿屋をいう。木賃とは薪代のことで,木銭とも称し,これが宿賃となった。1611年(慶長16)の幕府法令は,木賃代を人は銭3文,馬は6文と規定するが,これは馬の使用湯量が多いためである。木賃の宿泊形式は,しだいに木銭米代形式(旅行者が宿屋用意の米を買って自炊し,その米代と薪代を支払う)から旅籠(はたご)形式(宿屋で食事いっさいを用意する)へと発達した。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

きちんやど【木賃宿】

江戸時代、木賃を受け取って客を泊まらせた安宿。木銭宿。
料金の安い粗末な宿屋。安宿。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

木賃宿
きちんやど

野宿から旅籠(はたご)に移行する過渡期の宿泊所。元亀(げんき)(1570~73)から慶長(けいちょう)(1596~1615)のころの庶民の旅は、干飯(ほしいい)、米、大根漬けなどを携行し、宿泊所では湯をもらうだけであった。その燃料代つまり薪代(まきだい)・木銭(木賃)を払ったところから、その宿を木賃宿とよんだ。湯の使用量は人間よりも馬のほうが多いので、木賃も馬のほうが高く、1611年(慶長16)には人は銭3文、馬は6文と規定されたが、のちにその差は縮まった。また1665年(寛文5)には主人16文、従者6文。この主人と従者との差は1866年(慶応2)から廃止された。この木賃宿泊を一歩押し進めたのが木賃米宿泊で、あらかじめ宿泊所で用意された米を買って自炊し、木銭と米代をあわせて支払うものであった。しかし旅中での自炊はたいへんなので、しだいに菓子や酒食までも備えて泊める旅籠ができるようになった。木賃宿が旅籠に発達しても、屋根銭とかふとん代といって安い料金で泊める宿は残り、明治以降もそれを木賃宿と称し、いまも場末などに残っている。[山内まみ]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の木賃宿の言及

【旅館】より

…ただし,この語が広く用いられるようになったのは昭和になってからで,明治における宿泊施設の一般的呼称は〈宿屋〉であり,法律上の用語としても宿屋が用いられた。明治時代には警察令による〈宿屋営業取締規則〉があり,同規則によれば,宿屋は,旅人宿,下宿,木賃宿の3種に分類されていた。こうした名称と分類は大正時代まで残っていたようで,昭和になってから宿屋という言葉がしだいに廃れ,代わって旅館が広く用いられるようになった。…

※「木賃宿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

木賃宿の関連キーワード悪しい古代サラサ古銅器カモニカ渓谷旅行者ヘルモポリス携帯食器旅行業者費用保険方鑑

今日のキーワード

パラチオン、パラチオンメチル

パラチオンは無色で油状の液体、パラチオンメチルはコハク色の液体。ともに毒性が強く、有機リン系殺虫剤として使用された。50年代以降、稲の害虫被害を防ぐことが確認され、広く導入された。しかし、農民の中毒死...

続きを読む

コトバンク for iPhone

木賃宿の関連情報