未知との遭遇

デジタル大辞泉プラス 「未知との遭遇」の解説

未知との遭遇

1977年製作のアメリカ映画原題《The Close Encounters of the Third Kind》。監督:スティーブン・スピルバーグ、出演:リチャード・ドレイファス、フランソワ・トリュフォーほか。第50回米国アカデミー賞撮影賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の未知との遭遇の言及

【E.T.】より

…10歳の少年と,エクストラ・テレストリアル(地球外生物(宇宙人))の友愛物語で,現代の〈母子家庭に贈る〉おとぎ話ともいえる。出世作《激突!》(1972)から《レイダース・失われた聖櫃(アーク)》(1980)まで,ほぼ一貫して“闘い”を描いてきたスピルバーグの作品歴の中で,《未知との遭遇》(1977),《E.T.》の2作が“友好”をテーマとし,作者の感性が2本のSFにナイーブかつ感動的に表現されている。スピルバーグのW.ディズニー志向,とりわけ《ピーター・パン》(1953)への思い入れも,自転車で宙を飛ぶ飛翔(ひしよう)のイメージなどに色濃く表れていて,E.T.が超能力を発揮するときに指先から放つ光輝は,ティンカー・ベルを連想させる。…

【SF映画】より


[インベーダーと放射能怪獣]
 1950年代のSF映画の二大特色は〈インベーダー物〉と〈放射能怪獣物〉で,映画史家S.C.アーリーによれば〈怪奇映画が50年代になってSF映画になって現れた〉ことになり,〈狼男やミイラ男や歩く死骸(ゾンビ)が,宇宙からの侵略者や核爆発の放射能によって眠りからさめた太古の恐竜,あるいは巨大化した生物になった〉のである。〈インベーダー物〉についていえば,当時,前述の《地球の静止する日》のような平和の使者的宇宙人は例外で,以後,76年の《地球に落ちてきた男》,77年の《未知との遭遇》における〈友好的宇宙人〉の登場まで,SFのスクリーンは,スーザン・ソンタグのいう〈惨劇のイマジネーション〉〈破壊の美学〉一色に染め上げられることになる。その代表作が1953年の《宇宙戦争》で,パラマウントが握っていた映画化権がやっと実を結ぶ。…

【トリュフォー】より

… 60年代以降のアメリカ映画の若い作家たちに与えた影響は大きく,とくにトリュフォー映画の男たちに共通する〈弱さ〉〈傷つきやすさ〉は,《俺たちに明日はない》(1967)以降のアメリカの〈ニュー・シネマ〉のアンチ・ヒーロー像に移植されたという見方もある(ロバート・ベントンとデービッド・ニューマンによる《俺たちに明日はない》の最初のシナリオは,トリュフォーのために書かれたといわれる)。またスティーブン・スピルバーグは,《野性の少年》でみずから主演して狼少年に人間的なコミュニケーションを教えるイタール教授を演じたトリュフォーの姿に感動し,自作《未知との遭遇》(1977)で,宇宙人とのコミュニケーションをはかるUFO研究学者の役を演じてもらうために,トリュフォーをハリウッドに招いた。 84年,癌で死去。…

※「未知との遭遇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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