末丸町(読み)すえまるちよう

日本歴史地名大系 「末丸町」の解説

末丸町
すえまるちよう

中京区竹屋町通河原町東入

かも川の西に位置し、西北一部は南北に通る河原町かわらまち通に接する。

町名は、寛永版平安城東西南北町並之図に町の北西部を「まるや丁」、その東を「大こく丁」、南を「つちや丁」と記し、以降それぞれ変化はない。明治九年(一八七六)京都区分一覧之図はすべて「末丸丁」となる。「坊目誌」は「宝永五年三月火災後土手町を末広町と名つけ、中町通を丸屋町と命す。明治四年両町を合し末丸町と改む」とするが、「末広町」の存在は、絵図・町鑑類ともに確認できない。

当町東側は、元禄四年(一六九一)京大絵図に「三人衆」「あきやしき」とあり、宝暦四年(一七五四)再版名所手引京図鑑綱目では「近衛殿」及び「明地」とあり、また宝暦一二年(一七六二)刊「京町鑑」には「大黒町 此町東側九条殿川原御殿其南に鷹司殿其南近衛殿」とあり、先の明地が鷹司家の邸となったことがわかる(天保二年改正京町絵図細見大成も同様)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android