本徳村(読み)ほんとくむら

日本歴史地名大系 「本徳村」の解説

本徳村
ほんとくむら

[現在地名]豊田市本徳町

かご川上流域にあり、北西部に猿投山が迫る。山麓には数多くの溜池がある。村域の縄文後期塚越つかのこし古墳には石室が残る。中世には高橋たかはし神郷じんごう内に本得名があり、建武四年(一三三七)猿投神社宛の中条秀長寄進状(猿投神社文書)に、霜月法華八講会の料米として、神郷の「本得名」を寄進している。貞治三年(一三六四)の上葺勧進帳(同文書)に「品得村人」とみえ、「神郷村人」と書分けられており、郷としてしだいに独立する過程を示している。

文禄四年(一五九五)秀吉の朱印状(雲興寺文書)によって、全村を赤津あかづ(現瀬戸市)雲興うんこう寺の寺領とされた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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