本源的生産要素(読み)ほんげんてきせいさんようそ(その他表記)original means of production

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「本源的生産要素」の意味・わかりやすい解説

本源的生産要素
ほんげんてきせいさんようそ
original means of production

生産要素 (労働土地資本) のうち資本を除いた労働,土地をいう。最終生産物である消費財の生産工程は一番最初に労働用役と土地用役が投入され,この両者結合によって道具類や機械が生産される。次いでこれら道具類などと労働・土地用役とが結合されて別の機械や設備が生産され,さらに同様の諸段階を経て最終的な消費財の出現をもって完了する。この一番最初の段階に投入される労働用役と土地用役を本源的生産要素または本源的生産手段といい,これに対して道具類や機械はそれ自体生産物であると同時に次の段階の生産手段として使われるという意味で生産された生産手段と呼ばれる。なお本源的とは単に一番最初の段階に投入されるという意味だけではなく,機械などとは異なって労働用役や土地用役は人的,物的力によって勝手に生産したり破壊したりできないものであるという意味を含む。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の本源的生産要素の言及

【生産要素】より

…具体的には,労働,土地,資本,企業者能力,原材料などである。そのうち労働,土地,資本の三つは,短期的には供給量が一定であるから,とくに本源的生産要素(または第一次生産要素)と呼ばれる。一般的には,生産要素とは本源的生産要素の意味で用いられる。…

※「本源的生産要素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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