精選版 日本国語大辞典 「本読」の意味・読み・例文・類語
ほん‐よみ【本読】
- 〘 名詞 〙
- ① 本を読むこと。特に書物を好んでよく読む人。読書家。
- ② 芝居で、上演脚本が決定し稽古を始める前に、作者または演出者が出演者や関係者を集め、脚本を読み聞かせること。また、稽古の最初に、出演俳優が脚本をせりふのような調子で読み合うこと。
- 本読②〈戯場楽屋図会〉
- [初出の実例]「あほらしい狂言じゃ。是をおめおめとよう本読がしられた事じゃ」(出典:浮世草子・当世芝居気質(1777)四)
- ③ 転じて、筋書きをつくること。計画をたててその打合せをすること。下相談。
- [初出の実例]「てめへもおつう本よみをしたな狂言がおさまったとみへるぜへ」(出典:洒落本・仕懸文庫(1791)二)
- ④ 台詞(せりふ)のやりとり。
- [初出の実例]「さぞとなりの本よみはおもしろからふと屏風ごしに聞ば」(出典:洒落本・御膳手打翁曾我(1796か))