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本阿弥切 ほんあみぎれ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

本阿弥切
ほんあみぎれ

小野道風が書写したと伝えられる『古今和歌集』の断簡で,平安古筆の一つ。本阿弥光悦が愛蔵したのでこの名がある。藍,白,枯れ葉色の唐紙 (からかみ) を用い,子または断簡として宮内庁三の丸尚蔵館,あるいは京都国立博物館その他諸家に分蔵。書は『寸松庵色紙』に類似し,円転自由のうちに骨力があり,高い品位をそなえる。

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大辞林 第三版の解説

ほんあみぎれ【本阿弥切】

〔一部を本阿弥光悦が所蔵していたことから〕
古今和歌集の古写本。巻一〇から巻一八に至る小形の零巻と断簡がある。宋から渡来の紙を用い、巻ごとに表現テーマを変えた小粒な文字が躍動的。小野道風筆と伝称するが、一二世紀前半の作と考えられる。

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世界大百科事典内の本阿弥切の言及

【古筆】より

… 古筆切につけられた名称は,一つの巻物がいくつかに切断され,各所に分蔵されるに至った場合,もとは同じものであることを認識する必要から固有の通称がつけられるようになったもので,もとの所蔵者,伝来の地名,字すがた,料紙などの特徴にちなんで名づけられる。例えば,所蔵者の名をつけたものには本阿弥光悦の愛蔵した伝小野道風筆《古今集》断簡の〈本阿弥切〉などがあり,伝来の地名を冠したものは〈高野切〉〈本能寺切〉など,字すがたによるものは伝藤原佐理筆〈紙撚(こより)切〉〈針切〉など,料紙の特徴にちなむものに伝藤原行成筆〈升色紙〉,伝小野道風筆〈継色紙〉,伝紀貫之筆〈寸松庵色紙〉などがある。 現存する古筆切は約500種類に及んでいる。…

【書】より

本阿弥光悦は鋭く細い線と太い直線とを交え,巧みな墨の配置によって個性的な書境を作り出している。光悦は初め青蓮院流を学んだが,漢字の書風からは中国元の張即之の鋭利な筆法がうかがわれ,仮名については〈本阿弥切〉と呼ぶ平安時代書写の〈古今集〉を所持していたと考えられ,それを習ったあとが見えている。そして,墨線の肥瘦の極端な変化を示すとともに,金銀の下絵料紙に散らし書とした色紙は,桃山時代の障壁画を連想させるきらびやかな意匠である。…

※「本阿弥切」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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