20世紀日本人名事典 「杉本ヘンリー」の解説
杉本 ヘンリー
スギモト ヘンリー
Sugimoto Henry
昭和期の洋画家
- 国籍
- アメリカ
- 生年
- 1901年
- 没年
- 1990年5月8日
- 出生地
- 和歌山県海草郡湊村御前松(現・和歌山市)
- 本名
- 杉本 ヘンリー・謙(スギモト ヘンリーユズル)
- 学歴〔年〕
- 和歌山中(現・桐蔭高)〔’19年〕卒,オークランド芸術大学〔’28年〕卒,カリフォルニア美術専門学校〔’29年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- ロサンゼルス市スプリバイザー・ボード・ドキュメンタリー絵画優秀賞(第1回)〔’72年〕
- 経歴
- 日系米人。1919年米国カリフォルニア州の農場で働く父親を頼って単身渡米。農業に従事したが、のち画家を志して’29年パリに留学、アカデミー・コラロッシに学ぶ。’31年公募展の最高峰、サロン・ドートンヌに入選しデビュー、’32年帰米し、サンフランシスコに住む。第二次大戦中アーカンソー州ジェローム収容所に送られ、3年間の収容所生活の模様を100点余りの記録絵画として残した。’19年ヘンドリックス大学で個展を開催。’20年以降ニューヨークに定住。’72年ロサンゼルス市からドキュメンタリー絵画と命名され、特別賞を受賞。また、ニューヨーク、東京、大阪など各地で強制収容所絵画展、個展を開催。作品は芸術的にも高い評価を受け、記録絵画の一部はスミソニアン博物館や東京国立近代美術館に永久保存されている。代表作に「息子の負傷」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報