李朝染付(読み)りちょうそめつけ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「李朝染付」の意味・わかりやすい解説

李朝染付
りちょうそめつけ

朝鮮李朝官窯で焼かれた磁器一種白磁呉須 (コバルト) で絵付けし,青く発色させたもの。李朝7代の世祖の頃から京畿道広州の官窯で焼かれ,17~18世紀頃最盛期に達した。壺,酒器などが多く,余白の多い絵文様の染付特色とする。器体も中国,明代の染付に比べやや厚手でやわらかみがあり,簡素な絵付けとよく調和している。

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世界大百科事典(旧版)内の李朝染付の言及

【李朝美術】より

…この時期を代表するのは新しい白磁で,雪白磁といわれわずかに青味を帯びた優品が広州官窯の松亭里窯や金沙里窯などで焼かれた。染付は17世紀後半期のものはいまだ明らかでないが,おそらく18世紀前半にかけて李朝染付の精華ともいうべき秋草手に続き,繊細な筆づかいを見せる窓絵(まどえ)のある優れた作行のものが製作されたものと推測される。鉄絵のある白磁は雲竜文,梅竹文,葡萄文など,図画署の画員が絵付をしたと思われる作品が見られるが,後期には衰退してしまう。…

※「李朝染付」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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