李能和(読み)りのうわ(その他表記)(R)I Nǔng-hwa

改訂新版 世界大百科事典 「李能和」の意味・わかりやすい解説

李能和 (りのうわ)
(R)I Nǔng-hwa
生没年:1869-1943

朝鮮学者。字は子賢。号は侃亭,尚玄,無能居士。京畿道槐山郡の出身。外国語学校の教官校長,総督府朝鮮史編修会委員などを歴任し,教育,研究に従事するだけでなく,礼式事務所,仏教振興会などの役員をも兼務し,社会教化にも尽力した。著書は《朝鮮基督教及外交史》《朝鮮女俗考》《朝鮮解語花史》《朝鮮巫俗考》など,宗教史,風俗史,民俗学にわたりきわめて多く,これらの分野に先駆的業績を残した。主著《朝鮮仏教通史》(1918)は仏教関係の文献資料を渉猟し,今はなき碑文まで収集。内容も通史のほか宗派別,寺院別の歴史を詳述し,朝鮮仏教史研究の基礎を確立した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android