李衎(読み)りかん(その他表記)Li Kan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「李衎」の意味・わかりやすい解説

李衎
りかん
Li Kan

[生]淳祐5(1245)
[没]延祐7(1320)
中国,元の文人画家。薊丘 (北京) の人。字は仲賓,号は息斎道人など。官は礼部侍郎,集賢殿大学士などを歴任水墨と着彩の画竹を得意とした。代表作は『竹石図』 (宮内庁) ,『双松図』 (台北故宮博物院) 。著書に『竹譜詳録』 (→竹譜 ) がある。

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世界大百科事典(旧版)内の李衎の言及

【元代美術】より

…彼の代表的な作品《鵲華秋色図巻》(台北故宮博物院)は,董源を学んだものであるが,ここに見られる空気や光の表現を拒否した,平面的で抽象的な画面は,董源はもとより,北宋時代のものとは対照的であり,彼の意図した復古主義のスタイルをよく示している。こうした画風は,彼とほぼ同じころ活躍した銭選,高克恭,李衎(りかん)(1245‐1320)などの文人画家にもニュアンスの差異はあるものの共通して現れているものでもある。元初に作りだされた,この復古の顔をした非自然主義は,とくに山水画に影響が強く現れている。…

※「李衎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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