杓子当り(読み)シャクシアタリ

デジタル大辞泉 「杓子当り」の意味・読み・例文・類語

しゃくし‐あたり【×杓子当(た)り】

杓子で盛りつける食べ物の量の多少
「―で給仕動静さとるような」〈紅葉多情多恨
給仕をする人の、客に対する好意度合い。
「宿場宿場の飯盛さへ、―のわりいこちとら」〈人・梅児誉美・初〉

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精選版 日本国語大辞典 「杓子当り」の意味・読み・例文・類語

しゃくし‐あたり【杓子当】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 杓子で盛りわける具合。杓子で盛る食べ物の量の多少。
    1. [初出の実例]「飯のつめかた、杓子(シャクシ)あたりも、ハハア見事見事と余念なき」(出典浄瑠璃三拾石艠始(1792)五)
  3. 下女などの他に対する待遇。客に対する好意の度合。
    1. [初出の実例]「夜明て孫八を見る目遣いしゃくしあたり。肴(さかな)も骨なきおと」(出典:浮世草子・新色五巻書(1698)二)

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