東大井遺跡(読み)ひがしおおいいせき

日本歴史地名大系 「東大井遺跡」の解説

東大井遺跡
ひがしおおいいせき

[現在地名]打田町東大井

東大井にある大井寺おおいでら池・なかの池・上水じようすい池・普門寺ふもんじ池を中心に東方の池・正覚しようがく池周辺など東西約八〇〇メートルにも及ぶ遺跡で、奈良時代前期から平安時代にかけての古瓦片が散布する。粟島あわしま遺跡とも称される。採集される瓦類は、奈良時代前期のものとして行基葺・玉縁付丸瓦、正格子・斜格子の叩目を残す平瓦など、奈良時代後期・平安時代のものとして軒丸瓦・玉縁付丸瓦・縄蓆文叩目を残す平瓦などがある。

当遺跡は奈良時代を中心とする官衙遺跡あるいは寺院跡などが検討されてきたが、出土瓦が七世紀後半から一〇世紀代のものと確認され、県下の古代寺院の在り方と比較して期間的に長すぎることや、範囲が広すぎるきらいがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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