東琴(読み)アズマゴト

精選版 日本国語大辞典 「東琴」の意味・読み・例文・類語

あずま‐ごとあづま‥【東琴】

  1. 〘 名詞 〙 琴の一種。唐琴(からごと)に対して、日本式の琴をいう。古代からの楽器。六弦あり、右手琴軋(ことさき)を持って弦をかき鳴らし、また、時として左手指で弦を弾いて鳴らす。神楽雅楽などを奏する時に用いた。弦を束ねる尾部が鵄(とび)の尾に似ているので、別名鵄尾琴(しびごと)ともいう。のちには七弦、八弦のものもできた。倭琴(やまとごと)和琴(わごん)
    1. [初出の実例]「女は、むかしは、あつまごとをこそは、こともなく弾きはべりしかど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)手習)

東琴の補助注記

「あずま」を日本ととる説のほかに、東国で流布したところから〔南窓筆記〕とも、上代に、夫婦の契りを固めるために女の親から婿に琴を贈ったところから〔古事記伝・筆の御霊・雅言考〕ともいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「東琴」の意味・わかりやすい解説

東琴【あずまごと】

和琴(わごん)

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