日本歴史地名大系 「東畑遺跡」の解説 東畑遺跡ひがしばたけいせき 山梨県:甲府市旧山梨郡地区横根村東畑遺跡[現在地名]甲府市横根町山梨英和(やまなしえいわ)短期大学のキャンパス移転に伴い、平成六年(一九九四)一月から七月にかけて発掘調査された遺跡群の一つ。A地点八〇〇平方メートルとその西方のB地点四八〇〇平方メートルの計五六〇〇平方メートルが発掘調査された。遺跡の所在する字東畑は大山沢(おおやまざわ)川の形成した小扇状地の南傾する緩斜面上に立地する。遺跡背後の山麓部には六―七世紀にかけて造営された横根(よこね)・桜井積石塚(さくらいつみいしづか)古墳群が、また周辺の沖積地には七―八世紀に瓦を焼いた川田(かわだ)瓦窯跡・上土器(かみどき)遺跡や土師器を生産した大坪(おおつぼ)遺跡が分布する。東畑遺跡の集落跡は四世紀から九世紀に及び、住居跡や鍛冶工房跡・溝跡・柱穴など多数の遺構が検出されているが、中心となるのは六―七世紀代で、積石塚古墳群の造営や窯業生産を行った人々とのかかわりが推定される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by