日本歴史地名大系 の解説
杵築大社三月会相撲舞頭役結番帳
きづきたいしやさんがつえすもうまいとうやくけちばんちよう
一枚
成立 文永八年
原本 出雲大社千家家
写本 千家家本・佐草家本
解説 鎌倉幕府の命に基づき、出雲国一宮杵築大社(出雲大社)三月会祭礼のうちの相撲・舞頭役勤仕のため出雲国内の一部を除くすべての庄園・公領一三八ヵ所(杵築大社領一二郷は一ヵ所と計算)・五千三一〇町六反三〇〇歩をおよそ各二六〇町となるよう二〇番に編成し、番ごとに各所領の田数と地頭名を書上げた大田文に準ずるもの。除外されたのは杵築大社の鎮座する杵築と、その末社神魂社の鎮座する大庭・田尻保の二ヵ所。また杵築大社領一二郷は六郷のみ郷名が記載され他は省略されているが、田数は一二郷の総計。千家家に所蔵される原本は頭部の一番・二番が欠落しているが、千家家所蔵の「出雲国造系譜考」および佐草家文書の写本によりこれを補うことができる。ただしこれらの写本(一番・二番部分)には若干の錯誤が認められる。
活字本 「鎌倉遺文」第一四巻に関東御教書として所収。ほかに「新修島根県史」通史篇一、「宍道町歴史史料集中世編」に所収。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報