松川渡(読み)まつかわのわたし

日本歴史地名大系 「松川渡」の解説

松川渡
まつかわのわたし

[現在地名]西根町大更 松川

大更おおぶけ村の枝村松川にあった船渡しで、鹿角かづの街道筋。正保国絵図に松川とみえ、慶安二年(一六四九)の南部領海陸道規帳(県立図書館蔵)には「松川、広六間、深さ一尺五寸、山川故少しの雨にも俄水出、歩行行渡不自由」とあり、近世中期まで鹿角金山奉行から稗四駄の支給を受け、船守四人による渡船があった。明和六年(一七六九)渡船を廃止し土橋を架設し、橋鎮護のため船の廃材を利用して千手観音が勧請されたと伝える(大更村誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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