松本開(読み)まつもとびらき

日本歴史地名大系 「松本開」の解説

松本開
まつもとびらき

[現在地名]立山町五百石ごひやつこく

五十石ごじつこく用水に沿って細長く集落を形成し、西は前沢新まえざわしん村、東は米沢新よねざわしん村。当地は高原野たかはらののなかでも水利の便が悪く、最後まで荒蕪地として残された地域であった。文化一一年(一八一四)新堀しんぼり(現富山市)の十村役朽木兵庄衛門義通が五〇〇石の開墾に着手し、天保八年(一八三七)町立ての許可を受けて松本開と称した(「五百石天満社古事記」五百石区有文書)。同一〇年以降高野組に属した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の松本開の言及

【立山[町]】より

…町域の大半は常願寺川中・上流域と黒部川上流域にあたる飛驒山脈の山岳地域で,立山劔岳鹿島槍ヶ岳など3000m級の高山がそびえる。北西部の常願寺川東岸の開析扇状地は古くは松本開(まつもとびらき)と呼ばれ,江戸時代末期に開拓が進み,散居制集落が見られた。富山地方鉄道が通じる中心集落の五百石(ごひやつこく)は松本開開拓地の中心として開けた市場町で,第2次大戦前から製紙や繊維などの工場が進出し,1960年代中ごろには非鉄金属の工場が立地した。…

※「松本開」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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