松田雅典(読み)まつだ まさのり

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松田雅典」の解説

松田雅典 まつだ-まさのり

1832-1895 明治時代実業家
天保(てんぽう)3年10月生まれ。明治2年長崎の広運館で,フランス人教師デュリーに缶詰(かんづめ)製造技術をまなび,4年日本ではじめて缶詰をつくったという。12年県缶詰試験所の設立につくし,のち払い下げをうけて松田缶詰製造所を経営した。明治28年5月20日死去。64歳。肥前長崎出身。本姓は馬田。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の松田雅典の言及

【缶詰】より

…これが今日の缶詰容器の初めであり,缶詰の大量生産の基を築いたといえる。 日本における缶詰製造は,1871年(明治4)長崎の松田雅典(1832‐96)がフランス人デュリーLéon Duryからイワシ油漬缶詰の製法を教えられ試作したのが始まりとされている。
[製法]
 缶詰の製法といっても内容物である食品の調理方法は,われわれ一般家庭で料理する場合と大差のあるものではないが,一定の品質のものを大量に製造するための工夫がこらされている。…

【水産加工】より

… 明治以降の特色は機械化が急速に進み多くの製品で大量生産が可能になったことで,そのおもなものは缶詰加工,練製品および冷凍すり身製造,調味加工品製造などの各技術で,関連するものとして製氷・冷凍技術がある。
[缶詰]
 日本における缶詰製造は,1871年(明治4)長崎の松田雅典がフランス人の指導をうけて試作したのが初めといわれる。2年後に東京で外国からの缶詰技術の導入が事業として採択された。…

※「松田雅典」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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