枯木寒巖(読み)こぼくかんがん

精選版 日本国語大辞典 「枯木寒巖」の意味・読み・例文・類語

こぼく‐かんがん【枯木寒巖】

  1. 〘 名詞 〙 枯れ木と冷たい岩。また、情念を捨て、世俗から離れた無心なさまのたとえ。
    1. [初出の実例]「且嫌枯木寒巖暖気全無」(出典:東海一漚集(1375頃)二・建長請象外和尚疏)
    2. 「元来主人は平常枯木寒巖の様な顔付はして居るものの」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二)

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四字熟語を知る辞典 「枯木寒巖」の解説

枯木寒巖

枯れ木と冷たい岩。転じて、情念を捨て、世俗から離れた無心な様子のたとえ。

[使用例] 元来主人は平常枯木寒巖の様な顔付きはして居るものの〈略〉婦人に冷淡な方ではない[夏目漱石吾輩は猫である|1905~06]

[解説] 「枯木」は、禅の世界で情念を滅却することのたとえにいいます。「寒巖」も同じたとえ。

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