架空地線(読み)カクウチセン(その他表記)overhead ground wire

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「架空地線」の意味・わかりやすい解説

架空地線
かくうちせん
overhead ground wire

直撃雷誘導雷から架空送配電線を保護するために鉄塔や電柱に架設された導線で,接地してある。一般に,架空地線はその静電遮蔽効果で雷による誘導電圧を約半減することができるので,電圧の低い送電線や配電線路には誘導雷防止に有効である。また,110kV以上の送電線路ではこの効果よりも直撃雷防止の役目をなし,この架設にあたってはホワイトヘッド=アームストロング理論が用いられる。

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世界大百科事典(旧版)内の架空地線の言及

【遮蔽】より

…目的により電波暗室などと呼ばれ,精密な測定,実験などに用いられる。また,送電鉄塔などの最上部に碍子(がいし)を経ずに取り付けられている線を架空地線といい,これは送電線を雷から遮へいし,送電線への直接の落雷を防止する働きをするものである。【曾根 悟】。…

【送電】より

…日本では3本の腕金をもつ2回線鉄塔がふつうであるが,国によっては種々の形をしたおもしろい鉄塔がみられる。電力を送る導体のほかに,鉄塔の上部に架空地線と呼ばれる金属線が張ってある。雷撃をここで受け止めて導体に直撃することを防ぐためである。…

【地線】より

…接地をした金属線でおもに送電線の雷防護に用いられる。送電用導体の上部に張って導体を雷の直撃から守る架空地線と,架空地線に落ちた雷の電流を安全に大地へ流すため鉄塔の脚部に埋める埋設地線がある。埋設地線で隣接する二つの鉄塔脚を結んだものを連設地線という。…

※「架空地線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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