翻訳|tower
鋼鉄製の塔または塔状構造物。物見櫓(ものみやぐら)や展望塔など、人がその上に登って遠方を眺望できる工作物をいう。司令塔、航空管制塔などの多くはその範疇(はんちゅう)に入る。細長い形状の部材を組み合わせてトラスや剛節構造などの立体構造にすることが多いが、鋼板を接合した曲面板構造を採用する場合もあり、階段、踊り場、エレベーターなどの昇降設備と観測床や展望室などの建築空間を有する。一方、電波塔、送受信用アンテナ、送電用鉄塔など、通常は人の昇降を前提としない鉄塔もある。また、トラス架構で支持された鋼製の集合煙突などをも含めることがあり、産業施設として重要なものが少なくない。塔の高さはいろいろであるが、高いものは地上数百メートルにも及ぶ。東京タワーやパリのエッフェル塔はそれぞれ333メートルおよび324メートルの最高高さを誇っている。
鉄塔は大風時や地震時に大きな水平力の作用を受けるので、塔の脚部の間隔を広め、基礎を剛強にして対抗し、転倒や折損をしないよう設計、施工される。鉄塔の骨組を構成する材料としては形鋼(かたこう)や鋼管が多用され、部材の接合には溶接とボルト接合がよく使われている。鉄塔はその主要構造部が風雨にさらされるので、鋼材が腐食しないよう亜鉛めっきを施したり防錆(ぼうせい)塗装を行っている。さらに航空機が衝突する危険を防止するための航空標識として、鉄塔全体を紅白だんだらに塗り分け、点灯装置を有する場合も少なくない。
[金多 潔]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…中国,河南省開封市内北東部にある塔。単に鉄塔とも簡称される。寺は五代後晋の創建で,北宋の乾徳年間(963‐967)に当地に移ったという。…
※「鉄塔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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