染料植物(読み)せんりょうしょくぶつ(その他表記)dyer's-weed; dye plant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「染料植物」の意味・わかりやすい解説

染料植物
せんりょうしょくぶつ
dyer's-weed; dye plant

根,樹皮,葉,花などに含まれる物質が染料として用いられる植物。古くは盛んに用いられたが,1856年 W.パーキンが合成染料 (モーベイン) を発明して以来,化学染料が用いられるようになって,往時ほどは重要視されなくなった。しかし,その持ち味を楽しんでいろいろなところに残されている。古来日本で用いられたものにはアイ (茎,葉より藍色) ,ベニバナ (花より紅色) ,ムラサキ (根より紫) ,アカネ (根より赤) ,ウコン (根茎より黄色) などをはじめとして,カリヤス (黄色) ,ヤシャブシ (タンニンを含む) などがある。また外国産のものではスオウ (紅褐色) ,ロッグウッド (赤色) などが有名である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android