柳開(読み)りゅうかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「柳開」の意味・わかりやすい解説

柳開
りゅうかい
(947―1000)

中国、北宋(ほくそう)の文学者。字(あざな)は仲塗(ちゅうと)。大名(たいめい)(河北省)の人。唐の韓愈(かんゆ)、柳宗元(りゅうそうげん)の文体改革ののち、いったん古文が廃れて、ふたたび駢文(べんぶん)が盛んになったが、彼らの文章を好んで、その意図を継いで、古文の復興を志した。そのために、名を肖愈(しょうゆ)、字を紹元(しょうげん)と称したこともあるという。武芸をよくし、勝負事を好んだというのも、改革者らしいエネルギーの現れであろう。滄(そう)州の長官のとき死亡。欧陽修(おうようしゅう)の文体改革の先駆者である。『河東先生集』16巻がある。

[入谷仙介]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「柳開」の意味・わかりやすい解説

柳開
りゅうかい
Liu Kai

[生]天福12(947)
[没]咸平4(1001)
中国,北宋の文学者。大名 (河北省) の人。字,仲塗。開宝6 (973) 年進士に及第。地方にあって辺境防衛に功をあげた。若い頃から韓愈,柳宗元に傾倒し,唐末,五代の華麗な駢文 (べんぶん) の流行に反対して,宋代古文運動の先駆者となった。詩文集『河東先生集』 (15巻) 。

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