栄樹寺(読み)えいじゆじ

日本歴史地名大系 「栄樹寺」の解説

栄樹寺
えいじゆじ

[現在地名]上越市南本町二丁目

寂照山栄樹寺洞仙とうせん庵と号し、江戸時代以来洞仙庵の名で知られていたが、昭和一七年(一九四二)栄樹寺を寺号とした。もと浄土宗京都知恩院が本寺、現在は単立。本尊阿弥陀如来。徳川家の一門長沢松平家の菩提所で、はじめは三河国宝飯ほい長沢ながさわ(現愛知県音羽町)にあったが、長沢松平家の移動に従って武州深谷ふかや(現埼玉県深谷市)、下総佐倉さくら(現千葉県佐倉市)に移転、さらに同家を継いだ松平忠輝福島ふくしま城入部にともなって同城近くの黒井くろい村に移り、高田城経営時に城下せき町に寺地を与えられた(洞仙庵文書・頸城郡誌稿)。忠輝は元和二年(一六一六)失脚するが、長沢松平家ゆかりの寺として六日町むいかまち(現東頸城郡浦川原村)に四〇石の朱印地を与えられ(寛文朱印留)幕末に至った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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