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株券電子化 かぶけんでんしか

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知恵蔵2015の解説

株券電子化

株式のペーパーレス化とも言い、2009年1月5日に施行される「社債、株式等の振替に関する法律の一部を改正する法律」によって実施される。これにより上場会社の株式等にかかわる株券はすべて廃止される。それまで行われてきた株主権の管理は、証券保管振替機構(以下「ほふり」)及び証券会社信託銀行等の金融機関に開設された口座において電子的に行うことになった。従来の株券は無効となるが、株主の権利に影響が出ることはない。なお、証券保管振替機構とは、「社債、株式等の振替に関する法律」の規定により、保管振替業を営む者として法務大臣・金融庁長官の指定を受け設立された株式会社。現在、わが国唯一の保管振替機関で、上場会社の株券などの保管や振替業務を行っている。
株券が電子化されることの株主、発行会社、証券会社のメリットは以下の通り。
(1)株主は、株券の紛失や盗難のリスクがなくなり、紛失や盗難に際しての株券再発行の手数料や手間が省ける。また偽造株券を取得するリスクがなくなる。
(2)株券を発行している上場会社では、株券の発行に伴う印刷費用の削減、企業の統廃合や再編の場合の株券の回収や交付のコストの削減、株券偽造のチェックが不要になる。
(3)証券会社は株券の保管や運搬のリスクやコストが削減できる。
株券電子化の手続きは、2009年1月5日以前に、証券会社を通じてほふりに株券を預託していれば不要。株券が手元にある場合でも、株券を発行している上場株式会社により、株主名簿上の名義人の名前で信託銀行などに特別口座が開設され、権利が保全されている。ただし、この特別口座は、株券をほふりに預けていない株主の権利を確保する事が目的である。そのため、特別口座に保管されているだけでは株式の売買はできない。売買には、証券会社に口座を開設して特別口座から株式の振替手続き(各証券会社や信託銀行で異なる)をする必要がある。
株券電子化の実施に際して、以下の場合に注意が必要になる。
(1)単元未満株(1株の単元である1000株や100株などに満たない株式)は証券会社を通じてほふりに預けることができない。そのため、特別口座に記録して保管されるが、売買をする時には、株主名簿管理人に問い合わせる必要がある。
(2)端株(0.1株や0.5株など1株に満たない株式)は、株券電子化では取り扱わない。そのため、端株制度採用会社は電子化実施前に端株を廃止している。所有者は、各上場会社に問い合わせる必要がある。
(3)株券の売買をする場合は証券会社に預ける必要があり、口座維持料が発生することがある。
(4)他人名義の株券を持っている場合、自分名義に書き換えないと株主の権利を失う可能性がある。
なお、株券電子化の対象となるのは証券取引所に上場された株式だけであって、非上場株式は対象外になる。

(金廻 寿美子 ライター / 2009年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

株券電子化

上場企業の株券を電子データに切り替え、紙の株券は無効となる。発行コストや受け渡しの手間などを省け、紛失・盗難などのリスクもなくなる。証券会社などを通じて預託を受けた証券保管振替機構(ほふり)が一元管理する。株券を預託しない場合、金融機関の特別口座で管理される。自分名義の場合、そのままでも株主の権利は確保されるが、売却や譲渡の際に改めて手続きが必要になる。

(2008-11-05 朝日新聞 朝刊 奈良全県 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

かぶけん‐でんしか〔‐デンシクワ〕【株券電子化】

「社債、株式等の振替に関する法律」に基づいて、上場会社の発行する株券をすべて廃止して電子化すること。電子化された株券は証券保管振替機構(通称、ほふり)が一元管理し、株式の売買や保有状況の確認は同機構や証券会社などの口座を通じて行う。株券の紛失・盗難、偽造株券の取得などのリスク軽減や、株券の発行・交換・移転・保管などのコスト削減が期待できる。平成16年(2004)に電子化が始まり、平成21年(2009)1月に一斉移行された。
[補説]自宅や貸金庫などに保管されている電子化されていない箪笥(たんす)株は、株券電子化後、株券としての効力が失われる。こうした株式は、株主の権利を保全するため、株式発行会社が信託銀行などに開設した特別口座に移され管理されている。売却する場合は、証券会社に取引口座を開設し、株式を振り替える必要がある。他人名義の場合、失念救済手続きが必要となるが、株主の権利が失われる場合もある。

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