栲縄(読み)タクナワ

デジタル大辞泉 「栲縄」の意味・読み・例文・類語

たく‐なわ〔‐なは〕【×栲縄】

コウゾの繊維で作った縄。たくづの。
「―の千尋ちひろの縄打ちへ」〈・上〉

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精選版 日本国語大辞典 「栲縄」の意味・読み・例文・類語

たく‐なわ‥なは【栲縄】

  1. 〘 名詞 〙 ( 後世「たぐなわ」とも ) 楮(こうぞ)などの皮でより合わせた縄。海女(あま)海中にはいる際の命綱などとして用いた。
    1. [初出の実例]「地(つち)の下(した)は、底津石根(そこついはね)に焼き凝らして、栲縄(タクナハ)の 千尋縄(ちいろのなは)の打ち莚(むしろ)し」(出典古事記(712)上(兼永本訓))
    2. 「このたくなはを海に浮けてありく」(出典:枕草子(10C終)三〇六)

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