故事成語を知る辞典 「梨花一枝、春、雨を帯ぶ」の解説 梨花一枝、春、雨を帯ぶ 美しい女性が悩み悲しむ姿のたとえ。 [使用例] いたましく打ちしおれたような玉たま藻ものすがたが、兼輔の眼には更に一段のあでやかさを加えたようにも見られた。彼が好んで口ずさむ白楽天の長ちょう恨ごん歌かの「梨花一枝春帯雨(りかいっしはるあめをおぶ)」というのは、まさしくこの趣であろうとも思われた[岡本綺堂*玉藻の前|1918] [由来] 八~九世紀の中国の詩人、白はく居きょ易い(雅号は楽天)の「長恨歌」の一節から。死んで仙界に昇った絶世の美女、楊貴妃が、まだ地上界にいる玄宗皇帝のことを思って悩み悲しむようすを、「玉ぎょく容よう寂せき寞ばくとして涙闌らん干かん、梨花一枝、春、雨を帯ぶ(宝石のように美しくさみしげな顔に、涙が流れ落ちているそのようすは、一枝の梨の花が、春雨にぬれているようだ)」と表現しています。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報 Sponserd by