森の新聞(読み)もりのしんぶん(英語表記)Лесная газета на каждый год/Lesnaya gazeta na kazhdïy god

日本大百科全書(ニッポニカ) 「森の新聞」の意味・わかりやすい解説

森の新聞
もりのしんぶん
Лесная газета на каждый год/Lesnaya gazeta na kazhdïy god

ロシアの動物児童文学者ビアンキの代表作。1928年刊。1年を春分の日から始まる12か月に分け新聞というより雑誌のような形式で書かれた、四季の移り変わりのなかでの動植物の記録。レニングラード州の森の観察記録が中心になっているが、旧ソ連全土からのニュース、狩猟記、子供たちの報告など数々の読物クイズ、広告の欄まであり、実にユニークな作品。子どもたちに自然のすばらしさ、自然を守ることの意義を教え、興味深くしかも文学的である。

[内田莉莎子]

『タカクラ・タロー訳『ビアンキ動物記4・5 森の新聞』(1968・理論社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の森の新聞の言及

【ビアンキ】より

…ペテルブルグ大学で生物学を学び,各地に調査旅行や狩猟に出かけ動物の生態に精通。1923年から作品を発表しはじめ,《森のおうち》(1924),森の動物の四季のようすを伝える独特な形式と内容の代表作《森の新聞》(1928),《子ねずみのピーク》(1928)など低学年から青少年向けの中・短編を多数書いた。いずれも生物学的裏付けと自然への深い愛情に貫かれている。…

※「森の新聞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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