placoid scale
軟骨魚類の板鰓類(サメ・エイ類)の体表に存在する鱗。中世の騎士のもつ楯に外形が似ていることに由来。形態が歯と似ていて,皮小歯(dermal denticle),皮歯(dermal tooth)とも呼ばれる。歯冠と歯根が区別され,その移行部はくびれていて歯頸という。歯冠は表皮中から外に突出し,1~5個の突起をもつ。歯根部は真皮中に円盤状に広がって鱗を固定している。硬骨魚類の真骨類の骨鱗と違って,骨だけでなく象牙質・エナメロイドの層をもつ。歯冠部は表層がエナメロイドで覆われ,内層は象牙質とその中心部には歯髄があり,象牙質は歯根部の骨様組織に移行する。歯根部の骨様組織は,膠原線維によって真皮中に鱗を支持する。サメ類では全身に存在するが,エイ類では退化的で,体の各所に点在する。ときに,大きく発達して背棘・尾棘・吻棘となり,口腔から咽頭領域にも同じもの(粘膜小歯,mucous membrane denticle)が存在し,顎上の歯も鱗から由来したものである。化石として古生代デボン紀から第四紀までの地層中から発見され,軟骨魚類の進化を研究するうえで重要なものである。「サメ肌」として知られ,板に張りつけてワサビおろしに用いられることもある。
執筆者:後藤 仁敏

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
… そもそもうろこの起源は最古の脊椎動物である古生代初期の甲皮類の甲羅(外骨格)にまでたどることができる(図)。甲皮類の多くは,象牙質からなる歯状突起をそなえた骨質板でつくられた甲羅をもっていて,なかでも腔鱗類は現在のサメ類の楯鱗(じゆんりん)に似た歯状突起だけで体を覆われていた。軟骨魚類の楯鱗は,皮歯ともいわれ,発生上も構造上も歯と相同で,あご上の楯鱗が発達して歯が形成されたと考えられる。…
…骨格系が軟骨でできているのが特徴である。うろこは小さな楯鱗(じゆんりん)で,うろこが変化してできた歯をもっている。軟骨魚綱は大きく板鰓(ばんさい)亜綱(板鰓類)と全頭亜綱(全頭類)に分けられる。…
※「楯鱗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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