朝日日本歴史人物事典 「榎本星布尼」の解説
榎本星布尼
生年:享保17(1732)
江戸中・後期の俳人。初号は芝紅。武蔵国八王子(東京都)の名家榎本忠左衛門徳尚の娘。継母の影響で俳諧に親しむ。初め白井鳥酔門,のち加舎白雄門。白雄の後援で松原庵2世を嗣号し,寛政期(1789~1801)には大いに活躍した。息喚之が編んだ『星布尼句集』(1793)ほか多くの編著がある。寛政12(1800)年8月に芭蕉の句碑を八王子に建立し,翌年その記念集『蝶の日かげ』を上梓したが,刊行に先立って喚之を失い,以後沈滞する。<参考文献>上野さち子『女性俳句の世界』
(加藤定彦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報