朝日日本歴史人物事典 「白井鳥酔」の解説
白井鳥酔
生年:元禄14(1701)
江戸中期の俳人。幼名は喜六。名は信興。通称喜右衛門。初号は西奴。別号は松露庵ほか多数。上総国(千葉県)埴生郡地引の支配代官を勤める家に生まれ,享保6(1721)年家督を継いだが,同10年罷免され,隠居剃髪して出府,俳諧に専念する。初めは岸本調和・立羽不角系の俳諧に遊んだが,五色墨派の佐久間長水(のち柳居)の門に帰した。生涯風雲を友とし,諸国を巡り,松尾芭蕉や先師柳居の遺業を顕彰,多くの俳書を出版した。その門から中興名家のひとり加舎白雄を出している。代表句は「面白い夢見る顔やねはん像」など。<参考文献>天野雨山『俳豪鳥酔』
(加藤定彦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報