普及版 字通 「槧」の読み・字形・画数・意味
槧
15画
[字訓] ふだ・はんぎ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は斬(ざん)。斬は斬伐の意。〔説文〕六上に「牘樸(とくぼく)なり」とあり、書版の意。漢の揚雄が方言を集録するとき、「常に(鉛筆)を懷(ふところ)にし、槧を提(も)ち」絶域四方に旅したことが、〔西京雑記〕にみえる。鉛槧は鉛筆と筆記帳にあたる。のち書を版行することをいい、版本をまた槧本という。
[訓義]
1. ふだ、いた、書札。
2. てがみ、簡札、書状。
3. 版木。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕槧 キル・ハコ・ケヅリイタ
[語系]
槧・鏨dzamは斬tzheamの声義を承ける字。木を断って木札とするを槧、版木を槧、金に鐫(え)るを鏨という。
[熟語]
槧工▶・槧刻▶・槧次▶・槧人▶・槧本▶
[下接語]
鉛槧・懐槧・簡槧・削槧・提槧・抱槧
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報