鉛槧(読み)エンザン

デジタル大辞泉 「鉛槧」の意味・読み・例文・類語

えん‐ざん【鉛×槧】

詩文を書くこと。文筆に携わること。
[補説]「鉛」は鉛粉、または胡粉ごふん。「槧」は薄く削って字を書いた木の板。昔、中国で、「槧」に「鉛」で文字を書いたり塗り消したりしたことに基づく。

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精選版 日本国語大辞典 「鉛槧」の意味・読み・例文・類語

えん‐ざん【鉛槧】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 字を書いたり塗りつぶしたりする胡粉(ごふん)と、文字を記す板。転じて、文筆にたずさわること。操觚
    1. [初出の実例]「手自鉛槧作為文章」(出典:羅山先生文集(1662)四二・竹中丹州府君碑銘)
    2. [その他の文献]〔江総‐皇太子太学講碑〕
  3. ( ━する ) 印刷すること。
    1. [初出の実例]「予妄に校勘を加へ、更に老師と謀て鉛槧す、然ども改正、亦或は誤謬多かるべく」(出典:蘭学逕(1810))

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普及版 字通 「鉛槧」の読み・字形・画数・意味

【鉛槧】えんざん

鉛は胡粉(ごふん)、槧は字を書く木の札。筆記の具。〔西京雑記、三〕揚子雲(雄)、事を好む。常にを懷(ふところ)にし、槧を提(たづさ)へ、を從へ、殊方域、四方の語を訪ひ、以て裨補と爲す。

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