樫井村(読み)かしいむら

日本歴史地名大系 「樫井村」の解説

樫井村
かしいむら

[現在地名]泉佐野市南中樫井みなみなかかしい

樫井川中流右岸に位置し、南は新家しんげ(現泉南市)。村の南部を紀州街道(熊野街道)が通り、南西部で樫井川を渡る。「和泉志」に「旧名もみ井」と記すが疑問。「明月記」建仁元年(一二〇一)一〇月七日条に「籾井王子」とみえるが「籾井」は「井」の誤りとされている。「樫井」の表記は応永三四年(一四二七)の「熊野詣日記」九月二二日条にみえる。鎌倉時代、当地が東北院領長滝ながたき庄か九条家領日根ひね庄のいずれに属したか明らかでないが、正和五年(一三一六)頃作成された日根野村近隣絵図(九条家文書)に樫井川右岸に接して熊野街道を挟んだ形で家屋四棟が描かれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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