泉邦四県石高寺社旧跡并地侍伝(読み)いずみのくによんけんこくだかじしやきゆうせきならびにじざむらいでん

日本歴史地名大系 の解説

泉邦四県石高寺社旧跡并地侍伝
いずみのくによんけんこくだかじしやきゆうせきならびにじざむらいでん

一冊

成立 元禄九年 讃岐礼司蔵

解説 原本写本の区別は不明。元禄九年堺奉行が廃止されて大坂町奉行へ吸収され、和泉国の支配が大坂町奉行の管轄となった。大坂町奉行は同年七月郷村の明細書上と絵図の作成を命じ、書上の内容をもとにして編集。大鳥郡から泉・南・日根の各郡の順に各村の名称・支配領主・村高(各村の古検・新検)・新田高を別記し、村のうちの小字名を記す。ほかに山年貢と小物成をあげ、地域別・郷別に作成されている。史跡寺社由緒に詳しく、表題のごとく名所案内の性格をもっている。郡ごとに支配領主別の総高を載せ、巻末には各郡別の総高と山年貢小物成高のほか、和泉全体の領主別(代官の名称別)の支配高と、和泉国の合計高・小物成山年貢高を記す。和泉三十六郷士と出仕武家の略伝を付す。これについて「右此書泉州大鳥郡半陀庄八田邨 楠九左衛門先祖元禄九年ニ認置所之書也、嘉永五壬子二月沙門某申令再写者也」とその由来を説明する。和泉市史編纂委員会から抄録本が謄写版刷で出ている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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