樹法(読み)じゅほう(その他表記)shù fǎ

改訂新版 世界大百科事典 「樹法」の意味・わかりやすい解説

樹法 (じゅほう)
shù fǎ

東洋画において,樹木をかく技法。樹木は人物・山水・花鳥画の重要な構成要素であり,古来多くの画法が発明された。唐の韋偃いえん)は竜をかたどった松,張璪は孤高におごる松,宋の李成郭煕君子を象徴すると同時に奇怪な寒林,米友仁は無根樹,馬遠は車輪蝴蝶の松,元の倪瓚(げいさん)はまばらな蕭散とした雑樹をかいた。また根,幹,枝,葉の各部も多様に分かれ,根は露根,枝は鹿角,蟹爪,葉は点葉,夾葉などの画法があった。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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