樽口遺跡(読み)たるくちいせき

日本歴史地名大系 「樽口遺跡」の解説

樽口遺跡
たるくちいせき

[現在地名]朝日村三面 樽口向

県営おく三面みおもてダム建設に伴い、平成四年(一九九二)から朝日村教育委員会が発掘調査した旧石器時代の遺跡。三面川とその支流末沢すえざわ川の合流点の南側、樽山山麓下の三面川上位段丘面に立地する。遺跡の位置する段丘面の標高は約二〇七メートル、河床からの比高は約四一メートルである。上段面は旧石器時代が主体で、石器・礫が約一万五千点出土した。遺跡は平成一三年のダム竣工により、ダム湖(あさひ湖)湖底に水没した。

上段面は大きくA・Bの二地区に区分され、A地区では遺物集中ブロックが二三ヵ所・土坑一基、B地区では集中ブロックが一三ヵ所・礫群六基・配石二基が確認された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報