精選版 日本国語大辞典 「款款」の意味・読み・例文・類語
かん‐かんクヮンクヮン【款款】
- 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
- ① 忠実なさま。純一なさま。
- [初出の実例]「足下恕二其浅々者迹一、鑒二款々者情一則愛レ僕也深矣」(出典:長井元恂宛本居宣長書簡‐宝暦七年(1757)一一月一〇日)
- [その他の文献]〔楚辞‐卜居〕
- ② 心をこめるさま。うちとけるさま。
- [初出の実例]「余乃欵々説話云」(出典:空華日用工夫略集‐応安三年(1370)二月五日)
- ③ =かんかん(緩緩)
- [初出の実例]「春情款款。春態遅遅」(出典:本朝文粋(1060頃)九・催粧詩序〈菅原道真〉)
- 「欵欵(クヮンクヮン)と停澀なく一段の奇談を語り畢り玉へば」(出典:暴夜物語(1875)〈永峰秀樹訳〉後翁並二犬の伝)
- [その他の文献]〔杜甫‐曲江詩〕