デジタル大辞泉 「緩緩」の意味・読み・例文・類語 ゆる‐ゆる【緩緩】 [副]1 動作や気分がゆったりしているさま。のびのび。「別荘で緩緩(と)くつろぐ」2 急がないさま。ゆっくり。「葬列が緩緩(と)進む」3 柔らかいさま。「堅かりける物、―となりて」〈沙石集・七〉[形動][文][ナリ]1 ゆるやかなさま。きっちりしていないさま。「緩緩な服」「緩緩な規則」2 おだやかなさま。平穏。「世間の―な時は、文人がよい」〈史記抄・申韓伝〉[アクセント]はユルユル、はユルユル。[類語](2)そろそろ・ゆっくり・遅遅・遅い・のろい・のろくさい・まだるい・まだるっこい・とろい・緩慢・緩徐・遅緩・スロー・スローモー・のろのろ・まぬるい・まのろい・鈍い・もたもた・ぼやぼや・だらだら・のろま・鈍重・ちんたら・のさのさ・のそのそ・とぼとぼ・のこのこ・ぐずぐず・のそり・のっそり・のっしのっし・のしのし・鈍どん・とろとろ・ぼちぼち・ぼつぼつ・ぽつぽつ・徐徐・徐徐に・じわじわ・じわりじわり・じりじり・のたり・のたりのたり・そろり・のんびり・のらくら・ゆったり・悠然・悠悠/(1)がばがば・ぶかぶか・だぼだぼ・だぶつく・ゆるい・ゆったり・ゆるやか・だぶだぶ かん‐かん〔クワンクワン〕【緩緩】 [ト・タル][文][形動タリ]ゆるやかなさま。急がないさま。ゆったり。「遅々として往き、―として歩し」〈鉄腸・雪中梅〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「緩緩」の意味・読み・例文・類語 ゆる‐ゆる【緩緩】 [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )① 動作や気持にゆとりがあるさま、のんびりとくつろいださま、ゆったりとしたさまを表わす語。ゆっくり。[初出の実例]「桜の下かさね、いと長うはしりひきて、ゆるゆるとことさらびたる御もてなしあなきらきらしとみえ給へるに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)行幸)「座敷にてゆるゆると、寝ながらのまばや」(出典:仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)六)② 動作が遅いさま、急がないさまを表わす語。ゆっくり。そろそろ。[初出の実例]「網代ははしらせたる。〈略〉ゆるゆると久しくゆくはいとわろし」(出典:枕草子(10C終)三二)「かねも一しきり三十六つくぞ。その中で十八しづかにゆるゆるとつくぞ。十八はちゃくちゃくとはやうつくぞ」(出典:玉塵抄(1563)三一)③ しだいに伸びひろがるさまを表わす語。[初出の実例]「庭のままゆるゆる生ふる夏草を分けて斗にこむ人も哉」(出典:和泉式部集(11C中)上)④ 髪の毛などが、ふさやかに豊かであるさまを表わす語。たっぷり。ゆったり。[初出の実例]「かしらつき、やうだい、ほそやかにしなじなしく、きよらなるに、髪のいとつややかにゆるゆるとかかりて」(出典:夜の寝覚(1045‐68頃)一)⑤ やわらかいさまを表わす語。[初出の実例]「加持せられければ、かの堅かりける物のゆるゆるとなりて、あとかたなくとけうせにけり」(出典:米沢本沙石集(1283)九)[ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙① 穏やかなさま。平穏なさま。[初出の実例]「世間のゆるゆるな時は、文人がよい、事の急な時は武士がよいぞ」(出典:史記抄(1477)一一)② ゆるんださま。締まりのないさま。[初出の実例]「黄色い六尺褌をゆるゆるに締め、〈略〉白衣を羽織っていた」(出典:吉里吉里人(1981)〈井上ひさし〉一二) かん‐かんクヮンクヮン【緩緩】 〘 形容動詞ナリ活用ナリ・タリ 〙 ゆっくりとしたさま。いそがないさま。のどかなさま。ゆるゆる。そろそろ。款款。[初出の実例]「老鶴心閑かにして緩々(くゎんくゎん)として眠る〈都良香〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)下)[その他の文献]〔蘇軾‐陌上花詞引〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by