止を刺す(読み)とどめをさす

精選版 日本国語大辞典 「止を刺す」の意味・読み・例文・類語

とどめ【止】 を 刺(さ)

① 人などを殺す時、死を確実にするために、喉(のど)や胸などの急所を刺して息の根をとめる。
※米沢本沙石集(1283)二「京方にてくゐせ河のたたかひに手あまた負ひてけり、既に止め刺して打弃ててき」
② 転じて、物事を確実に処理する。あとで問題が生じないように、念を押しておく。〔新撰大阪詞大全(1841)〕
③ それにまさるものがない。それに限る。
咄本・落噺顋懸鎖(1826)五「どふしても粋中の粋といふは、新地のげいこらにとどめさしたり」
④ 決定的な打撃を与える。再起できなくなるほどに徹底的にうちのめす。
※黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉二「これで敬二が東京行の企はいよいよ十々滅(トドメ)を刺された姿になって」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android