正札付(読み)しょうふだつき

精選版 日本国語大辞典 「正札付」の意味・読み・例文・類語

しょうふだ‐つきシャウふだ‥【正札付】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 正札がついていること。また、その商品。
    1. [初出の実例]「正札附の道具やよりにぎやかにかざり立」(出典:洒落本・野路の多和言(1778))
    2. 「魚屋町の肴屋の店に、此栄螺十六文と、正札付(シャウフダツキ)に成てゐました」(出典:鳩翁道話(1834)一)
  3. 転じて、掛値がないこと。いつわりや誇張のないこと。世に定評のあること。また、その人や品物。あるいは、そのさま。
    1. [初出の実例]「呉服やがよかろふと、幸唐より持来りし織を売、正札付の大見世」(出典:咄本・無事志有意(1798)虎)
    2. 「今日の珍報は真の珍報さ。正札付一厘も引けなしの珍報さ」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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