正続院(読み)しようぞくいん

日本歴史地名大系 「正続院」の解説

正続院
しようぞくいん

開山無学祖元塔所。万年山と号する。建長寺内に創建された。建武二年(一三三五)七月八日、後醍醐天皇は夢窓疎石に対し円覚寺舎利殿をもって開山塔頭、すなわち正続院とする旨の綸旨(県史三)を下した。これによって当院は建長寺から円覚寺へ移された。

建長寺にあった頃、丹波国成松なりまつ(現兵庫県氷上郡氷上町)・常陸国宮山みややま(現茨城県真壁郡明野町)などの所領があった(嘉元四年三月二八日「覚山志道寺領寄進状写」県史二、建武元年一一月一六日「細川頼春奉書案」県史三)。移転後も常陸国玉作たまつくり(現埼玉県行方郡玉造町)小鶴こづる庄、相模国山内やまのうち秋庭あきば(現横浜市戸塚区)・同毛利もり庄厚木郷(現厚木市)・同石田いしだ(現伊勢原市・厚木市)、武蔵国恩田おんだ御厨田島たじま(現横浜市緑区)、伊豆国多留たろ(現静岡県三島市)、上総国庄吉しようよし(現千葉県茂原市)など多くの所領が寄せられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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