此処ばかりに日は照らぬ(読み)ココバカリニヒハテラヌ

デジタル大辞泉 「此処ばかりに日は照らぬ」の意味・読み・例文・類語

此処ここばかりにらぬ

ここにだけ太陽は照るわけでない。世間どこへ行っても生活の道はあるというたとえ。他へ移るときなどに捨てぜりふのように用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「此処ばかりに日は照らぬ」の意味・読み・例文・類語

ここ【此処】 ばかりに日(ひ)は照(て)らぬ

  1. ( どこにでも太陽は照っているの意から ) ここだけが働いたり生活したりする場所ではない。この場所だけによいことがあるわけではない。他へ移るときのすてぜりふなどとして用いられる。天道様と米の飯はどこへ行ってもついて回る。
    1. [初出の実例]「後生をしらぬ邪見の家ここ斗に日がてるか。せかいに主にはことかかぬ」(出典:浄瑠璃・釈迦如来誕生会(1714)四)

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ことわざを知る辞典 「此処ばかりに日は照らぬ」の解説

ここばかりに日は照らぬ

太陽はここだけではなく、どこにでも照っている。ここだけが働いたり、生活したりする特別の場所ではない。ここだけによいことがあるわけではない、どこだって同じだ。

[使用例] 詰まらねえことで人に難癖え付けられたから、ここばかり日は照らねえと思って出て来たのさ[三遊亭円朝*真景累ケ淵|1869頃]

[解説] 失敗して他へ移るとき、奉公人主人をかえたりするときのすてぜりふなどに用いられます。

[類句] 天道様は回り持ち/江戸中の白壁は皆旦那/米の飯と天道様はどこへ行ってもついて回る

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