精選版 日本国語大辞典「白壁」の解説
しら‐かべ【白壁】
〘名〙
※浮世草子・本朝桜陰比事(1689)二「諸木茂りて三階蔵の白壁(シラカベ)夕日移ろひ」
※大乗院寺社雑事記‐長祿元年(1457)一一月一六日「新供目代方より瓶子一双、麺一折、白壁一合、蜜柑一折送上了」
③ (①の色のようにまっ白く塗るところから) 厚化粧。また、厚化粧をした人。娼妓などをさしていう。白首(しろくび)。
※雑俳・笠付類題集(1834)「べったりと・土くさうする白かべじゃ」
④ 白米。白米の飯。
※浄瑠璃・壇浦兜軍記(1732)四「いはれぬ数寄屋の壁ぬろより、昼めしの白壁こぼったが百貫ましと」
はく‐へき【白壁】
〘名〙
② 「とうふ(豆腐)」の異称。〔易林本節用集(1597)〕
[補注]②について、「文明本節用集」には「白璧 ハクヘキ 豆腐異名 其色㒵如二璧玉一故云レ爾」とあり「璧」の字が用いられている。
しろ‐かべ【白壁】
〘名〙 白い漆喰(しっくい)で塗った壁。しらかべ。
※青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春「白壁(シロカベ)をカンパスに為て」
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