殿名(読み)トノナ

デジタル大辞泉 「殿名」の意味・読み・例文・類語

との‐な【殿名】

宮中女房の呼び名の一つ三条殿・大宮殿などと「…殿」と呼ぶもの。→小路名こうじな

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精選版 日本国語大辞典 「殿名」の意味・読み・例文・類語

との‐な【殿名】

  1. 〘 名詞 〙 宮中の女房の呼び名の一つ。三条殿、大宮殿などのように下に殿をつける名。下臈の女房には用いない。
    1. [初出の実例]「峯記〈承元三三廿三、立子入太子宮〉帰家之後、定女房等名〈殿名 候名、上中臈有殿名下臈無殿名〉〈略〉按、殿名又小殿名と云、大宮殿・三条殿・坊門殿抔也」(出典:禁秘御抄階梯(1776)下(古事類苑・姓名一〇))

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世界大百科事典(旧版)内の殿名の言及

【源氏名】より

…もとは《源氏物語》の帖名をとって命名したので源氏名という。宮中の女官には候名(さぶらいな)・殿名(とのな)・小路名(こうじな)などの使用例があり,源氏名もそうした形式の一種であろう。帖名の使用にも典侍・掌侍は漢字2字をつけ,命婦は1字というように定めた時期もある。…

※「殿名」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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