比える(読み)たぐえる

精選版 日本国語大辞典 「比える」の意味・読み・例文・類語

たぐ・えるたぐへる【比・類・副】

  1. 〘 他動詞 ア行下一(ハ下一) 〙
    [ 文語形 ]たぐ・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙
  2. 並ばせる。添わせる。いっしょに居させる。
    1. [初出の実例]「花のかを風のたよりにたぐへてぞさそふしるべにはやる紀友則〉」(出典古今和歌集(905‐914)春上・一三)
  3. 伴わせる。連れだたせる。いっしょに行かせる。
    1. [初出の実例]「おもへども身をしわけねば目に見えぬ心をきみにたぐへてぞやる〈伊香子淳行〉」(出典:古今和歌集(905‐914)離別・三七三)
    2. 「松のひびきに秋風楽をたぐへ」(出典:方丈記(1212))
  4. なぞらえる。似せる。また、くらべる。比較する。
    1. [初出の実例]「かさねては乞ひえまほしき移り香を花橘に今朝たぐへつつ」(出典:山家集(12C後)中)
    2. 「鶴亀にたぐへての祝尽しも」(出典:俳諧・おらが春(1819))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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