( 1 )上方語では、二音節以上の動詞に付くとき、「行きゃんな」のように動詞の語尾と融合して拗音となることがある。また、上方語では各活用形が自由に用いられているが、江戸語では、命令形・終止形に用法が限られる傾向がある。命令形「やれ」は、往々「や」の形に略される。→や。
( 2 )上方語で、終止形が禁止の助詞「な」に連なる時、「やんな」ともなる。また、「やんな」は「やな」となることがある。
( 3 )幕末から明治にかけての上方の女性語では、「か」「じゃ」に続く時、「やんか」「やんじゃ」となる。これらは拗音にならない。