比熊山城跡
ひぐまやまじようあと
[現在地名]三次市三次町
三次町の北端、眼下に三次・十日市両町の市街地が広がる比高一七〇メートルの地にあり、中世末期の山城跡。三次町の「国郡志下調書出帳」によれば、天正一九年(一五九一)三吉広高が比熊山の東方四キロの地にあった比叡尾山城を移したのに始まるという。三吉氏は鎌倉時代以来の当地方の領主で、一六世紀には三次郡一帯を支配していた。初め日隈山の字をあてていたが、比叡尾の比をとり、山の形が熊の寝る姿に似ているところから隈を熊に改めたという。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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